Active Backup for Server
[Active Backup for Server] は、Windows および Linux サーバーのデータ バックアップを集中化するために特別に設計されたパッケージです。 このパッケージでは、各種ソースからのバックアップ タスクすべてに対して統合監視インターフェイスおよび一貫性のあるセットアップ エクスペリエンスを提供します。 さらに、ソースサーバーは、バックアップ エージェントの追加インストールを必要としません。
注:
- Active Backup for Server は x64 Synology NAS サーバーでサポートされています。
- Active Backup for Server は DSM 6.0 - 7185 以降のバージョンでのみサポートされています。
- 以下のプロトコルは、Active Backup for Server でお使いの $_DSPRODUCTNAME_$ にファイルをバックアップするためのバックアップ ソースとして使用できます。
- ファイル転送に SMB を使用するには、ポート 139 (netbios-ssn)、445 (microsoft-ds)、137 (Nmbd)、または 138 (Nmbd) がソース サーバーで有効化されている必要があります。
- SMB を使用して別の Synology NAS をバックアップするには、ソースの Synology NAS にログインし、[コントロール パネル] > [ファイル サービス] > [SMB/AFP/NFS],を選択して、[SMB サービスを有効化]チェックボックスにチェックを入れ、[適用]をクリックしてください。
バックアップ タスクの作成
ソースにもよりますが、関連したタブで [Windows バックアップ] または [Linux バックアップ] を作成することができます。
バックアップタスクを作成する:
- [作成] をクリックして、ウィザードを開始します。
- バックアップ モードを選択する:
- マルチバージョン: タスクが実行されるたびに、ソースにおける新しいバージョンの変更が、バックアップ先の新しいフォルダに完全にコピーされます。
- 注: Linux ソースの場合は、セットアップの後でブロック転送を構成できます。
- ミラー: 毎回タスクを実行すると、ソース フォルダで行った変更内容すべてが、コピー先にコピーされ、既存ファイルを上書きます。これにより、コピー先のフォルダが完全なミラー コピーとなります。
- インクリメンタル: タスクが実行されるたび、新しく追加されたソース ファイルや変更されたソース ファイルがコピー先にコピーされ、以前のバージョンのファイルが上書きされます。
- 以下を行い、バックアップ タスクを構成します:
- Windows バックアップ の場合: [サーバー アドレス]、[アカウント]、[パスワード] を入力します。
- Linux バックアップの場合: ドロップダウンメニューから、[サーバー アドレス]、[ポート]、[アカウント]を入力してから、[接続モード] と [認証方法] を選択します。
- Linux バックアップは以下の3つの接続モードを提供します。 rsync module モード (暗号化なしの データ転送を提供)、SSH 上の rsync shell モード、およびSSH 上の rsync module モードです。
- Linux バックアップは2つの認証方法を提供します。 パスワードまたは SSH キーによる
- [次へ] をクリックして続行します。
- 以下の 4 つの項目を使用して転送するものを指定します:
このフォルダにおけるすべての下位フォルダおよびファイルはバックアップされません。
このフォルダのすべての下位フォルダおよびファイルがバックアップされます。
このフォルダで選択した下位フォルダのみがバックアップされます。
このフォルダや選択した下位フォルダのファイルがバックアップされます。
- [次へ] をクリックして続行します。
- [タスク名] および [ローカル パス] を入力し、バックアップ タスクの [スケジュール] を設定します。
- [Linux バックアップ] を構成している場合は、[帯域幅] を構成するオプションや、[圧縮] および [ブロック転送] を有効化するオプションがあります。
- バックアップ モードとして [複数のバージョン] を選択した場合、不要なバージョンを自動的に削除し、空き容量を開放することで、バックアップ バージョンを管理するための [ローテーション ポリシー] をセットアップするためのオプションが利用できます。 [バックアップ ローテーションを有効にする] を選択し、ローテーション モードを選択します:
- 古いバージョンから: バージョンの数が上限数を超えたときには、一番古いバージョンを削除します。
- Smart Recycle: 指定したバージョン数を超えるまで、システムは各バックアップ バージョンを維持します。 ローテーションが実行されると、システムはまずどの条件にも当てはまらないバージョンから交代し、既存のバージョンが次の条件に合う場合は、システムが最も古いバージョンを交代させます。
- 日時バージョンを過去 1 日~1 ヶ月分維持する: システムは、毎日作成した分から最初のバージョンを維持します。
- 1 か月以上前の 1 週間毎のバージョンを維持する: システムは、毎週作成した分から最初のバージョンを維持します。
- [バックアップ バージョンの最大数] を指定します。 バージョン数がこの数を超えると、最も古いバージョンからローテーションが開始されます。
- [予約] で繰り返し行うバックアップ予約を設定した場合は、バックアップ バージョンがどのように保持されるかを見たり、タイムラインで最初のリカバリー ポイントを確認したりすることができます。
- タスク設定を確認し、[適用] をクリックしてバックアップ タスクの作成を終了します。
注:
- Active Backup for Server でバックアップされないファイルがある場合は、次のような状況が考えられます。
- ファイル/フォルダのパスが 4096 文字を超えている。
- ファイル/フォルダ名が 255 文字を超えている。
- ファイル/フォルダ名が「 . 」または「..」 "
- Windows バックアップは Microsoft アカウントをサポートしません。
- Windows バックアップはジャンクション ポイントをバックアップしません。
- Windows バックアップは Windows ボリューム シャドウ コピー サービス (VSS) をサポートしてデータの一貫性を確保します。 Windows VSS は Windows Server 2012 以降でサポートされています。 VSS を Windows サーバー上で有効化することで、Active Backup for Server は、共有されたリモート SMB ファイルにデータを保管している VSS 対応サーバー アプリケーションのボリューム シャドウ コピーを作成できます。
- 管理者共有フォルダ (例えば、C$、D$) は Windows VSS をデフォルトでサポートしていません。
- SSH キーによる認証には SSH キーが必要です。 サポートされるキー タイプは、rsa2、dsa、ecdsa、および ed25519 で、パスフレーズの付いた rsa1 と SSH のキーはサポートされません。
バックアップ タスクの管理
[Windows バックアップ] および [Linux バックアップ] タブでは、作成されたすべてのバックアップのリストを表示できます。 タブの上部のボタンで、これらを管理することができます。
バックアップ タスクを編集する:
- 編集するバックアップ タスクを選択し、[編集]をクリックします。
- ここでは、リモート サーバー情報、接続モード、認証方法の変更、バックアップ フォルダとファイル フィルタ設定の調整、バックアップ スケジュールの有効化・無効化、その他の設定の構成を行うことができます。
- バックアップ モードとして [マルチバージョン]を選択した場合、バックアップ ローテーション設定を編集することができます。
ファイル フィルタを管理するには:
- バックアップ タスクを選択し、[編集] > [ファイル フィルタ]をクリックします。
- 特定のファイルをそのファイル タイプに基づいてバックアップ ジョブから取り除くことができます。あるいは、以下の方法でカスタム フィルタを作成できます。
- ファイル名: ファイル名でカスタム フィルタを作成します。 指定のフィルタのあるファイルはバックアップから除外されます。
- ファイル拡張子: 拡張子でカスタム フィルタを作成します。 指定のファイル拡張子はバックアップから除外されます。 ファイルの拡張子は *.拡張子 (例えば、*.iso) を追加することで指定できます。
- ワイルドカード文字: より高度なファイル名フィルタとしてワイルドカード文字 (*) を使用できます。
注:
- ファイル フィルタはファイルのみをフィルタにかけて、フォルダはかけません。
- ワイルドカードは、ゼロまたは非スペース文字を示しています。 以下の例を参照してください。
- a* は aで始まる任意の単語を示します (例:account、apple)。
- *e は e で終わる任意の単語を示します (例:apple、table)。
- *12* は 12 を含む任意の単語を示します (例:2012、1220、341256)。
バックアップ タスクを実行する:
セットアップ中にバックアップ スケジュールを設定することができます。これにより、バックアップ タスクがスケジュールに従って定期的に動作します。または、[バックアップ] をクリックしてタスクをすぐに実行できます。
バックアップ タスクを復元する:
- 復元するタスクを選択し、[復元] をクリックします。
- ご希望の復元方法を選択してください。
- カスタム ロケーション - 上書き
- カスタム ロケーション - スキップ
- オリジナル ロケーション - 上書き
- オリジナル ロケーション - スキップ
- 復元するフォルダまたはファイルを選択し、[次へ]をクリックします。
- カスタム場所に復元したい場合は、データを復元する先のフォルダを選択して[次へ]を選択してください。
- 設定をチェックし、[復元] をクリックして復元を開始します。
注:
Microsoft SQL または Exchange サーバーをバックアップして復元する方法の詳細は、以下のチュートリアルを参照してください。
バックアップ タスクを削除する:
- 削除するバックアップ タスクを選択します。
- [削除]をクリックします。
E メール通知を有効にする:
[コントロール パネル] > [通知] > [詳細設定]の順に進み、通知を受けたいイベントを選択します。
ごみ箱を有効にする:
[コントロール パネル] > [共有フォルダ]の順に進み、バックアップ データを保存している共有フォルダを選択し、次に[編集] > [全般] > [ごみ箱を有効にする] の順にクリックします。
注:
- バックアップ タスクは一度に1つずつしか再生できません。
- バックアップおよび復元タスクは同時には実行できません。
- 各ソース サーバーでは、1 つのバックアップ タスクのみセットアップできます。
- タスクを復元するには、Synology NAS はソース サーバーに対する書き込み権を必要とします。
- Synology NAS がソース サーバーでファイルにアクセス権限がない場合、これらのファイルはバックアップの際にスキップされます。
- Remote shell(リモートシェル)モードは暗号化転送にのみ対応しています。
- バックアップ/復元タスクは、停止または切断されると、再開できません。 タスクの切断の可能性を低減させるには、タスクを実行する前に、インターネット接続が安定し、帯域幅が十分であることを確認してください。
- ごみ箱は Linux ミラー バックアップでサポートされていません。
タスク情報の表示
概要
[概要]タブでは、合計使用ストレージ容量やバックアップ タスクのステータスを表示することができます。 ヒストグラムでは、各タスクの転送済みサイズを簡単に表示できます。 また、ヒストグラムを [タスク別]または [時間別]に整列することや、統計を表示する期間を設定することを選択できます。
ログ
ログでは、実行されたバックアップ タスクの追跡を維持することができるようになります。 ログは全体的に表示することや、特定のタスクの検索を行うためにフィルター使用することができます。
特定のフィルタでログを検索する:
- 右上にある検索バーの矢印をクリックします。
- ドロップ ダウン メニューでイベントを絞り込むことができます。
- キーワード: 入力したキーワードを含むタスク名を検索します。
- ログ タイプ: ドロップ ダウン メニューで表示するログの種類を選択します。
- ログの説明タイプ: ドロップ ダウン メニューでフィルター処理する説明の種類を選択します。
- 期間範囲: [今日]、[昨日]、[先週]、[過去 2 週間]、[先月] または [カスタマイズ] の中から一定期間内のログを検索するために、開始日と終了日を入力します。
- 絞り込んだログをリセットするには、[リセット] ボタンをクリックし、再度 [検索] をクリックしてください。
タスクのステータスとロゴを見るには:
- [Windows バックアップ] または [Linux バックアップ] タブで [詳細]をクリックします。
- [詳細]ウィンドウで以下の情報を見ることができます。
- [リアルタイム タスク ステータス]: 前回実行されたタスクまたは実行中のタスクの結果、ランタイム、転送サイズ、そして処理されたファイル数を表示します。
- タスク ログ履歴: 特定のログをダブル クリックして詳細を調べてください。